熊本県の人口、170万人割れ 4月1日推計、半世紀ぶり 少子高齢化進む
熊本県の総人口が4月1日現在の推計で170万人を下回った。1年前と比べて1万616人減の169万8145人(男80万5737人、女89万2408人)となった。170万人を割り込むのは1975(昭和50)年8月以来で約半世紀ぶり。少子高齢化が進み、ピークだった56年からは20万人余り減った。
この1年間の変動要因を見ると、出生数が死亡数を下回る「自然減」は1万2943人。転入者数が転出者数を上回る「社会増」は2327人。自然減を社会増で補えていない。
この1年間の市町村別の人口増加率は、トップが御船町の1・30%。2位は西原村の1・24%で熊本市周辺部の増加が目立つ中、3位に南小国町の0・72%が続いた。減少率が最も大きかったのは球磨村の7・12%。次に五木村の3・39%、上天草市の2・98%だった。
木村敬知事は170万人割れを受け、「非常に強い危機感を覚えている」とコメントを出し、移住定住の促進のほか、結婚、出産、子育てをしたくなる「こどもまんなか熊本」の実現に取り組む考えを示した。
県の総人口は第1次ベビーブーム(1947~49年)を経た56年に190万3428人とピークを迎えた。高度成長期には人口が県外に大きく流出。第2次ベビーブーム(71~74年)を経て増加に転じ、2000年には約186万人となった。その後は減少傾向が続き、14年2月に180万人を下回った。
23年10月1日現在、総人口に占める65歳以上の割合は32・3%で、前年から0・2ポイント上昇した。15歳未満の割合は12・8%と0・2ポイント下降し、少子高齢化に歯止めはかかっていない。
県の総人口に関しては国立社会保障・人口問題研究所が昨年末、2050年に135万人台まで減るという推計値を公表している。(川野千尋)
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