24年度の企業倒産、1万件超か 原材料高、人手不足が収支圧迫

共同通信 2024年5月4日 15:30
 東京駅周辺のビル群
 東京駅周辺のビル群
 企業倒産件数の推移
 企業倒産件数の推移

 東京商工リサーチは4日までに、2024年度の企業倒産(負債額1千万円以上)が23年度から10%以上増え、節目の1万件を超えるとの見通しを示した。原材料高や人手不足が収支を圧迫し、資金繰りに窮するケースが相次ぐとみている。

 倒産統計の取りまとめを担う友田信男情報本部長がインタビューで明らかにした。倒産が31・6%増の9053件だった23年度と比べると伸び率は鈍化を見込むものの、24年度も増えれば3年連続となる。

 収支圧迫の要因としては賃上げも大きい。採用を増やしたり、退職を防いだりするコストがかさんでいる。製品やサービス価格の引き上げが収支改善の鍵となるが、東京商工リサーチが24年2月に実施した調査では原材料高分は4割弱、人件費増加分は5割弱の企業が転嫁できていなかったという。

 友田氏は「売り上げの増加が倒産を増やす一因になる」との見方も示した。需要が回復し、資金の融資を金融機関に求める企業は多いとみられるが、一部はコロナ禍で膨らんだ債務を理由に応じてもらえないことがあり得ると指摘する。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「経済」記事一覧