感染者の15%がコロナ後遺症 マスク「常に着用」45% 熊日「S編」アンケート
新型コロナウイルス感染症の5類移行から1年たったのに合わせ、熊日は感染後の後遺症や、マスク着用の意識変化を聞くアンケートを実施。感染者のうち約15%が後遺症とみられる体調不良を経験したと答えた。今もマスクを「常に着用する」と答えた人が約45%に上り、警戒が続いていることがうかがえた。
アンケートは熊日の「SNSこちら編集局」登録者を対象に4月26~30日に実施。県内を中心に653人から回答を得た。多くの意見を集める目的のため、無作為抽出する世論調査とは性格が異なる。
回答者の54・4%が感染。うち49・6%が感染後の体調不良を経験した。世界保健機関(WHO)が後遺症の定義とする体調不良が2カ月以上続いたのは15・2%で、WHOの「10~20%」とする見解と一致した。11・0%は症状が半年以上続いた。34・4%は症状が2カ月以内だった。
症状(複数回答)を聞くと、せきや喉の痛みが43・1%と最も多く、倦怠感が41・9%、味覚・嗅覚の障害が32・9%と続いた。
性別では男性の41・2%に対し、女性が50・6%。年代別では30~50代が高い傾向を示した。
マスクの着用は45・2%が「常に着用する」と回答。「ときどき着用する」が34・8%と続いた。「常に着用」は10~60代の各年代で最多だったが、70代以上は「ときどき着用」が最多だった。
自由回答には「両親が高齢なので万が一を考えて外せない」(八代市、60代女性)、「自分が感染源になりたくない」(宇土市、40代女性)など、5類移行から1年たっても感染を強く恐れる声が目立った。一方で「マスクがないと落ち着かない」(天草市、20代男性)、「マスクを取るのが恥ずかしい」(大津町、50代女性)など、長引くコロナ禍で着用が前提の生活になった様子も見えた。
マスクと感染歴との関係では、後遺症を感じた人の50・6%が今も常に着用。「職場で感染し死にかけたから」(熊本市、50代女性)と感染が着用の動機になっている人もいた。
3月末で無料接種が終了したワクチンについては、昨年5月以降に「接種した」が33・4%で、「接種していない」(66・6%)を下回った。(丸山伸太郎、横川千夏)
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