光、人、現代…アートで挑む
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| ●審査員評 具象作品に力作目立つ 国立国際美術館長 建畠晢さん ファイナルとあって、応募作品も増え、意欲的な挑戦が多かった。特に絵画では、今の潮流でもある具象作品に力作が集中していた。個性的かつ方向性もさまざまで、自分自身の世界を探求している完成度が高い作品が目立った。グランプリ作品は、シンボリックな性格と精神性の深さを感じさせ、グランプリにふさわしい作品だった。準グランプリ作品は、堂々たる大地と渡り合う慈母のようなものを感じさせ、力のある作家だと感じた。 完成度高いグランプリ 洋画家 大津英敏さん 立体は内容が充実していた。平面はさまざまな技術を駆使して、よく描写しているものが目立った。グランプリは細かい光と影を追求し、幻想的な雰囲気で完成度が高い。光の奥にどんな世界が広がっているのか、鑑賞する側の想像力をかき立て、絵を楽しむ余地を与える。準グランプリは豊かな量感で、作品の持つインパクトが魅力的。全般的には、社会性や個人の思いをより反映させることが作者の存在感を示すことにつながると思う。 絵画の力強さ印象的 版画家 山本容子さん 上位2作は、ともに計り知れないほどの大きな空間を感じた。グランプリは洞くつの中でいろんな音が響き渡る宇宙のような世界。準グランプリは、眼前に広がる阿蘇の山並みを思い起こさせる。一方、ロータリークラブ賞は手描きの線を細かく何度も描いており、制作に投じた途方もない時間の積み重ねや作家の粘り強さに引き付けられた。初めての審査だが絵画の力強さが印象的だった。今後も発表の場を設ける努力をしてはどうか。 県外応募に新鮮な息吹 県立美術館学芸課長 古家良一さん 全体的に、予想より革新的な作品は少なかったが、県外からの応募作には新鮮な息吹を感じた。また、熊本の自然風土に目を向けた作品が多く集まったのは良かった。グランプリはヨーロッパ中近世の伝統的な明暗法をうまく現代絵画に盛り込み、ドラマチックな仕上がり。余計な物を描かず、説明的にならなかった点も評価したい。準グランプリは視覚的な重量感があり、どこに噴出するか分からない秘めたエネルギーを感じさせる。 |
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熊本日日新聞 2010年12月7日朝刊掲載 |
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