人吉市で25日あった「地域とともに こんにちは熊日ですin人吉」のパネルディスカッションでは、「人吉・国宝のまちの“宝”さがし」をテーマにパネリスト5人が意見交換。「国宝・青井阿蘇神社」「球磨川」など各自が選んだ“宝”について、まちづくりに生かすための課題などを探った。
地域フォーラムで拍手する参加者=25日午後、人吉市の人吉カルチャーパレス(小野宏明)
田中信孝市長(61)は「相良700年の歴史文化に裏付けられた歴史遺産こそが宝」と強調。少子高齢化が進む人吉を「観光と農業、企業誘致で食べられる街にしたい」と語った。
青井阿蘇神社宮司の福川義文さん(45)は「国宝指定後、観光客は約5倍に増えた。国宝に磨きをかけるのは、民間による歴史体験学習プログラムなどの『神民一体』の仕掛けで、信仰と観光の両立が今後の課題」と述べた。
「宝を磨き上げ、次世代につなぐ『人』が大切」と訴えたのは、人吉温泉観光協会魅力ある観光地づくり委員長の鳥越英夫さん(41)。「自分たちで街の将来像を考える自立と継続が必要だ」と指摘した。
人吉旅館おかみの堀尾里美さん(51)は球磨川を挙げた。SL人吉にも触れ、「今は鉄道マニア中心で、地元への波及効果はこれから。市民一人一人が観光ガイドの気持ちを持ち、歴史と味のある街を残していくことも大切」と呼び掛けた。
互いに助け合う気持ちを意味する球磨弁の「かちゃり」を選んだのは郷土史家の前田一洋さん(72)。「昔ながらの地名や方言も無形の宝。観光客を方言でもてなせば、旅情をかきたてるのではないか」と提案した。
コーディネーターの平野有益熊日編集局長が「さらに宝に磨きをかけ、住民が誇りと夢を持てる場所にしてほしい」と締めくくった。(川崎浩平)
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