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◆「楽して楽しく」  何でも夫婦で話し合って
   黒木よしひろさん (タレント)
黒木よしひろさん
  中一の娘と小四の息子がいますが、子育ては決して気楽にはできないことですよね。完ぺきな親はいないし、完ぺきが何か、だれも分からない。自分が親としては至らないことを知った上で、どうしたらいいか悩むときは、子どもに聞くことも大事でしょう。

 妻は保育士。子育てのプロと思われがちですが、園児に接するのは得意でも、わが子を育てるのは大違い。お互いに親として“一年生”からスタートしましたが、これまで一貫して変わらないのは「何でも夫婦で話し合おう」ということ。子どもが社会でしっかり生きていけるよう、どんな小さなことでも夫婦で方針を話し合っています。

 子育ては決して楽なことばかりではありません。でも、せっかく育てるなら眉間(みけん)にしわを寄せるのでなく、楽しみながらやってはいかがでしょうか。「気楽」とは違う、「気負わない」子育てです。ミニトークのテーマは「楽(らく)して楽(たの)しく」。会場で聞いた話を、ぜひ家族でも話し合ってくださいね。

 ◇くろき・よしひろ 一九六五年、熊本市生まれ。タレント。テレビ番組やCM、イベントなどで活躍中。熊日日曜付朝刊「くまにちキャロット」にエッセーを執筆。同市在住。
◆「でけたしこたい」  抱っこできたら100点
   岸信子さん(主婦)
岸信子さん
  中学生のころ、夜遅くまで受験勉強をしている私に、祖母が「はよ寝らんかい。なーん、結果はでけたしこたい」とよく言っていました。「でけたしこ」。その人の努力を評価した上で、「後は運任せだよ」ということですよね。とても愛情ある言葉だと思います。

 子育ては、「でけたしこ」でいいんじゃないでしょうか。若いお母さんは食事も掃除も洗濯も、なんでも完ぺきに頑張ろうとします。育児書を読んだり、講演会を聞いたりして、ちゃんとした子育てができないと落ち込んでしまう。それでは苦しいだけです。

 最初は、赤ちゃんを抱っこしてあげられたら、それで百点。そのうちに何でもできるようになります。子育ては長期戦。いつも全力を尽くしていたら息切れしますよ。

 最近、「子育ては水のようなもの」と感じています。水は、四角の容器に入ったら四角に、丸い容器だと丸に、形を柔軟に変えますよね。子育ても、いつも同じ形では難しい。できないことがあっても「まあ、いいか」と考えられる余裕を大切にしてほしいですね。

 ◇きし・のぶこ 一九五五年、宇土市生まれ。主婦。男七人女三人の子どもを育てながら、講演や著作活動も。同市在住。
◆「絵本で楽しい親子の時間」  読み聞かせで心の会話
  田上かつみさん (いわくら文庫主宰)
田上かつみさん
 核家族で育ち、赤ちゃんへの接し方や育て方に悩む若いご夫婦が多いようです。そんな方に絵本を使った楽しい子育てを提案をします。

 今は、ゼロ歳児用からいい絵本がたくさん出版されています。お父さん、お母さん、子どもたちに絵本を読んで聞かせてあげてください。穏やかな気持ちでゆったりと、子守歌やわらべ歌を歌うのもお勧めします。

 良い言葉、優しい言葉を耳にすると、子どもは安心感を覚えるもの。たくさんの良い言葉は体内に蓄積され、心の安定につながります。

 子守代わりにテレビをつけたままにしたり、プロが朗読したものを聞かせるのではなく、肉声で語りかけるのが大事。方言を使っても、オリジナルの節を付けてもいい。読み方は「家庭の味」のようなものです。
  「絵本を読み聞かせる」という行為を親子で楽しむことで「心の会話」は増えていきます。ミニトークでは、心をつなぐ手段としての絵本を紹介しながら、皆さんと楽しくお話したいと思います。

 ◇たのうえ・かつみ 一九五三年、鹿児島市生まれ。「いわくら文庫」主宰。同市内の公民館などで本の読み聞かせ活動を行う。熊本市在住。
熊本日日新聞 2007年4月27日朝刊掲載

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