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不安根強い公的年金 未納増でも破綻しない? 税金の恩恵も 利用しないと損【まね得 年金制度・後編】
若い人から「年金って将来、もらえないんじゃない」という声をよく聞きます。本当にそうでしょうか? 公的保険アドバイザー協会(東京)の協力も得て、今回、しっかりと検証してみようと思います。(太路秀紀)
年金制度⑤ 少子高齢化で破綻しない?
「若い人の保険料未納が増えて年金は破綻する」と騒がれた時期がありました。国民の間には少子高齢化の影響に対する不安も根強いです。
日本は基本的に、その時の現役世代が払った保険料を中心に高齢世代の年金を賄う「賦課方式」を採用しています。高齢者になった時、こんどはその時の若い世代に支えてもらう形です。米国やドイツなど先進国では一般的な方式です。
この仕組みでは、支える側が減って支えられる側が増えると年金の支払い水準を維持するのが苦しくなってきます。では破綻するのでしょうか?
記者の考えはノーです。100年ぐらいは破綻しないと考えます。いくつか理由があります。まず「未納が増えて破綻」はありません。年金は将来、払った額に応じて受け取れる保険です。未納が続いた人には年金は支払われないので、その分が浮きます。基礎年金の半分は税金で賄っていますが、未納期間がある人はその分ももらえません。
また年金保険料を払う人の8割は保険料の取りはぐれがない第2、3号の被保険者です。ですから未納の影響は限定的です。次回さらに続きます。(公的保険アドバイザー協会監修)
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